「生成AIパスポートの対策講座は、どこで受けられるのか」「おすすめの会社はどこか」という質問をよく見かけます。この記事では、主催団体である一般社団法人生成AI活用普及協会(GUGA)が公開している情報だけを使って、対策講座の探し方と比べ方を整理します。本記事は特定の研修会社をおすすめするものではなく、公開情報を並べて自分で判断するための手順をまとめたものです(2026年9月時点)。
結論:まずGUGAの公式発表で「認定された講座」を確認し、価格と実績は各社のページで確かめる
先に結論を書きます。生成AIパスポートの対策講座を探すときの筋道は、次の3つです。
- 独学:GUGAが販売している公式テキストとシラバスで自分で進める
- GUGAが認定を公表した対策講座:GUGAの「認定機関制度」で審査を通った講座を受ける
- 認定の公表がない一般の講座:内容・価格・実績を自分で見て判断する
重要なのは、GUGAは認定した講座の存在をプレスリリースで公表していますが、その発表文に受講料は書かれていないという点です(2026年9月時点で公開されている認定のプレスリリースを確認した範囲)。つまり価格の比較は、必ず講座を提供する会社自身のページで行うことになります。この「主催団体が保証している範囲」と「各社が自分で書いている範囲」を分けて読むことが、講座選びで最初にやることです。
前提:生成AIパスポート試験の事実(2026年9月時点)
講座を比べる前に、試験そのものの条件を押さえておきます。以下はすべてGUGA公式の生成AIパスポート特設ページおよび試験概要ページに掲載されている内容です。

- 主催:一般社団法人生成AI活用普及協会(GUGA、2023年5月10日設立)
- 実施方式:オンライン(IBT方式)
- 試験時間・問題数:60分間・60問
- 出題形式:4つの選択肢から適切あるいは不適切な解答を1つまたは複数選ぶ
- 受験料:11,000円(税込)/学生 5,500円(税込)
- 開催回:2026年は年5回(2月・4月・6月・8月・10月)。各回とも受験期間の前々月1日から前月末日が申込期間
- 出題範囲:GUGAが公開するシラバスから出題(2026年2月試験以降は改訂版が適用)
- 公式テキスト:第4版が販売されており、価格は電子書籍版 1,782円(税込)、製本版 1,980円(税込)
合格基準については、GUGAは点数のラインを公開していません。一方で回ごとの結果は発表されており、2026年8月試験は受験者数32,877名・合格者数26,699名・合格率81.21%、2026年6月試験は79.90%、4月試験は79.35%、2月試験は78.84%でした。累計受験者数は2026年8月時点で148,487名以上、累計有資格者数は118,022名以上とされています。難易度の見方は生成AIパスポートの難易度と合格率で回別の数値とあわせて整理しています。
この数字からわかるのは、合格率が8割前後で推移している試験であり、「講座を受けないと通らない試験」とは公開データからは言えないということです。講座は合格のための必須条件ではなく、学習時間を短くしたい・業務として体系的に受けさせたいといった目的に応じて選ぶもの、という前提で読み進めてください。
「認定パートナー」とは何か|GUGAの認定機関制度と会員区分は別のもの
検索で「生成AIパスポート 認定パートナー」と調べると情報が散らばりますが、これはGUGAの公開情報に2種類の異なる仕組みがあるためです。ここを分けて理解すると、講座探しが一気に楽になります。

1. 認定機関制度(サービスの審査)
GUGAは公式発表のなかで、認定機関制度を次のように説明しています。
GUGAでは、良質な生成AI関連サービスを可視化し、安全・安心なサービスを享受できる社会へと推進することを目的として、認定機関制度(以下:本制度)を設けています。
対象は生成AIに関連する教育・研修プログラム、ガイドラインの作成、企業導入サポートなどのサービスで、GUGAが所定の審査を行い、通過した企業を「認定機関」として認定する、とされています。対策講座について「GUGAが認定した」と言えるのは、この制度を通った講座です。認定された場合はGUGAのニュースでプレスリリースとして公表されます。
2. 会員区分(入会の種別)
一方、入会のご案内と会員一覧にある「シニアパートナー会員」「パートナー会員」「準会員」は、法人としてGUGAに入会している区分です。ほかに自治体会員、学校・研究機関会員、特別会員、一般個人会員があります。法人会員の特典として会員認証ロゴの提供、月次報告メール、団体受験の20%割引、eラーニング研修、四半期定例会や委員会活動への参加などが挙げられています。
「パートナー会員だから講座が認定されている」わけではありません。会員区分は入会の種別であり、講座そのものの審査結果ではありません。広告や比較サイトで「GUGA認定」と書かれていたら、それが認定機関制度による講座の認定なのか、会員であるという意味なのかを、GUGAの公式ページで確かめるのが確実です。
GUGAが認定を公表した対策講座(2026年9月時点の公開情報)
以下は、GUGAが自社ニュースで「生成AIパスポートの試験対策講座として認定」と公表した講座を、公表日順に並べたものです。順位づけや推奨ではなく、公開された事実の並列です。記載内容はGUGAの各プレスリリースに書かれている範囲にとどめています。

| 公表日 | 提供会社 | 講座名 | GUGAの発表に書かれている内容 |
|---|---|---|---|
| 2025年9月29日 | ワークワンダース株式会社 | Q&Ai | 約12時間。公式テキストに準拠した独自のWEB動画に、2か月に1度のフォローアップを合わせたハイブリッド講座 |
| 2025年12月5日 | 一般社団法人ウェブ解析士協会(WACA) | 生成AIパスポート試験対策講座 | 約12時間。公式テキストに準拠したオンデマンド講座と、2回のオンライン講座 |
| 2025年12月26日 | 株式会社ユーキャン | 生成AIパスポート講座 | 計約7時間(1レッスン5〜15分)。動画講義49レッスン、WEBテスト約180問、添削課題2回、オリジナル模擬試験1回、スライドPDF、質問回答サービス |
| 2026年3月23日 | 株式会社A&S | 生成AIパスポート試験対策講座 | 計7時間30分(全5章×90分)。シラバスに準拠したWEB動画、章ごとの模擬試験、LINE質問サポート、不合格時の受講期間無料延長 |
| 2026年4月9日 | 株式会社銀行研修社 | 生成AIパスポート合格講座 | ペーパーベースのテキスト学習(模擬テスト)を経て、WEBベースの添削レポート(4択60問)。1か月コースは添削1回、2か月コースは添削2回 |
| 2026年5月7日 | 株式会社アップグレード | 生成AIパスポート試験対策講座 | 18時間。図解を含むテキスト解説、重要ワード単語帳、本番形式の模擬試験3種(合計180問) |
| 2026年5月11日 | 株式会社アーティスソリューションズ | 生成AIパスポート対策講座 | 3か月。公式テキストとeラーニング教材で実施。要点キーワード解説、理解度チェックテスト、習熟レベルチェックテスト、模擬試験 |
| 2026年5月29日 | 株式会社AVILEN | 全人類がわかる生成AIパスポート対策講座 | 20時間(講義動画8時間、演習・復習12時間)。20レッスン以上の動画、300ページ以上のオリジナルスライド資料、350問以上の演習問題 |
表を見てすぐ気づくのは、どの発表にも受講料が書かれていないことと、学習時間が約7時間から20時間まで3倍近く開いていることです。同じ「認定講座」でも想定している学習量が違うため、「認定されているかどうか」だけでは絞り込めません。また、この一覧は2026年9月時点でGUGAのニュースを確認した範囲であり、認定は随時追加されます。最新の状況はGUGAのニュース一覧で「プレスリリース」に絞って確認してください。
自分で講座を探す手順|公開情報だけで確かめる4ステップ
ステップ1:GUGAのニュースで認定の有無を確認する
GUGAのニュース一覧は「すべてのニュース」「プレスリリース」「お知らせ」「メディア掲載」「登壇・後援」に分けられます。対策講座の認定は「プレスリリース」で公表されるため、ここを見れば、ある講座がGUGAの審査を通ったものかどうかが一次情報で確認できます。会社側のページで「GUGA認定」と書かれていても、対応するプレスリリースが見つからない場合は、会員であることを指している可能性があります。
ステップ2:講座の中身が「シラバス準拠」かを確認する
生成AIパスポートはシラバスから出題され、2026年2月試験からは改訂版のシラバスが適用されています。講座の説明に「公式テキストに準拠」「シラバスに準拠」と書かれているか、そしてそれがどの版のシラバスかを確認します。改訂前の内容のまま販売されている教材が混ざっている可能性があるため、ここは受講前に会社へ問い合わせてよい項目です。
ステップ3:価格は各社のページで税込・税抜を見る
前述のとおり、GUGAの発表には受講料が載りません。価格は各社の公式ページで確認します。そのとき、次の3点を必ず分けて見てください。
- 表示が税込か税抜か
- 受験料 11,000円(税込)が受講料に含まれるか、別払いか
- 公式テキスト(電子1,782円/製本1,980円、いずれも税込)が含まれるか
受験料とテキスト代を含むかどうかで、総額は1万円以上変わります。独学で受ける場合の総額は生成AIパスポートの費用・価格一覧に整理しているので、講座の見積もりと比べる基準として使えます。
ステップ4:実績は「数字の出どころ」まで見る
「合格率◯%」「受講者◯名」といった数字は、各社が自社で計測して掲載しているものです。GUGAが講座ごとの合格率を公表しているわけではありません。確認するのは次の2点です。
- 集計期間と母数(いつの、何名に対する数字か)が書かれているか
- 試験全体の合格率(直近は8割前後)と比べて、どれだけ差があるか
試験全体の合格率が8割前後である以上、「合格率90%」という表示が示す意味は、数字だけを見るほど大きくありません。母数と期間が書かれていない数字は、比較の材料から外して考えるのが安全です。
比べるときの5つの軸|「おすすめ」ではなく条件で選ぶ
ここまでの内容を、講座を横並びで見るときの軸としてまとめます。どれが優れているかではなく、自分の条件に合うかで見ていく形です。
- 認定の有無:GUGAのプレスリリースで認定が公表されているか。公表がないこと自体が質の低さを意味するわけではありませんが、主催団体の審査を通ったという裏づけは認定講座にしかありません。
- 準拠しているシラバスの版:2026年2月試験以降の改訂版に対応しているか。
- 学習時間と期間:公表されている範囲で約7時間から20時間、期間は1か月から3か月と幅があります。受験期間(各回1か月)から逆算して間に合うかを見ます。
- 費用の内訳:税込・税抜、受験料とテキスト代の扱い。
- 実績の書き方:集計期間と母数が明記されているか。
AI資格全般に共通する講座・研修会社の見方はAI資格の講座・研修会社の選び方にまとめています。本記事はそれを生成AIパスポートに絞り、GUGAの認定機関制度という仕組みの部分を足したものです。
よくある失敗
「GUGA認定」の意味を確かめずに申し込む
もっとも多いのが、会員であることと講座が認定されていることを混同するケースです。ステップ1のとおり、プレスリリースの有無で切り分けられます。
講座に申し込んでから申込期間を過ぎていたと気づく
試験は年5回ですが、申込期間は受験期間の前々月1日から前月末日までです。たとえば10月試験は8月1日から9月30日が申込期間で、10月に入ってからでは申し込めません。講座の受講と試験の申込は別の手続きである点に注意してください。
講座を「合格の保証」と受け取る
GUGAは合格基準を公開しておらず、講座を受ければ合格するという保証はどこにもありません。不合格時の受講期間延長などのサポートを公表している講座はありますが、これは合格保証とは別のものです。
独学で足りるケースまで講座を検討してしまう
公式テキストは製本版で1,980円(税込)です。合格率は8割前後で推移しています。日常的に生成AIを使っていて、自分で学習計画を立てられる人であれば、まず生成AIパスポートの勉強法と参考書の選び方を読んでから、講座が必要かを判断しても遅くありません。
企業がまとめて受けさせる場合の考え方
人事・研修担当者の場合、講座選びの前に団体受験の枠組みを確認しておくと、費用の見積もりが変わります。GUGAの団体受験ページによると、団体受験は受験希望者の申し込みと支払いを一括で管理できる申込方法で、公開されている条件は次のとおりです。
- 会員の場合:申込人数の下限なし。受験費用と公式テキスト購入費用がともに20%割引
- 非会員の場合:2名以上から申し込み可能。10名以上で受験費用とテキスト購入費用がともに10%割引
つまり、法人としてGUGAに入会するかどうかで受験費用の水準が変わります。講座費用だけでなく、受験料・テキスト代・会員としての年会費まで含めて総額で比べるのが実務的です。入会区分ごとの年会費はページ上では金額が公開されていないため、GUGAへ直接確認することになります。団体受験の手続きそのものは企業の生成AIパスポート団体受験の進め方で扱っています。
よくある質問(FAQ)
生成AIパスポートの対策講座でおすすめの会社はどこですか?
当サイトは特定の会社をおすすめしていません。判断の材料になるのは、GUGAがプレスリリースで認定を公表しているかどうか、準拠しているシラバスの版、学習時間、税込・税抜を含む費用の内訳、実績の集計期間と母数の5点です。この記事の表に、GUGAが認定を公表した講座を公表日順に並べています。
対策講座を受けないと合格できませんか?
そのようなことはありません。GUGAは受講を受験の条件にしていません。2026年の各回の合格率は78.84%から81.21%の範囲で推移しており、公式テキスト(製本版1,980円・税込)とシラバスを使った独学で臨む人もいます。講座は学習時間を短縮したい場合や、企業として一定の水準で学ばせたい場合の選択肢です。
「GUGA認定」と書かれていれば安心して申し込んでよいですか?
その表記が、講座の審査を通った「認定機関制度」によるものか、法人としての「会員区分」を指しているかを分けて見る必要があります。前者であればGUGAのニュース一覧にプレスリリースが掲載されています。該当する発表が見つからない場合は、提供会社に根拠を確認してください。
まとめ
- 生成AIパスポートの対策講座は、GUGAの「認定機関制度」で審査を通った講座が公式ニュースで公表されている
- 「認定機関」と「パートナー会員などの会員区分」は別の仕組みで、後者は講座の審査結果ではない
- GUGAの認定発表に受講料は書かれていないため、価格は各社のページで税込・税抜と受験料・テキスト代の扱いを確認する
- 認定講座の学習時間は公表ベースで約7時間から20時間と幅があり、認定の有無だけでは絞り込めない
- 2026年の合格率は78.84%から81.21%で推移しており、講座は合格の必須条件ではない
- 企業の場合は団体受験の割引(会員20%、非会員は10名以上で10%)まで含めて総額で比べる
最新の認定状況と試験条件は、必ずGUGAの公式ページで確認してください。本記事の数値はいずれも2026年9月時点でGUGAが公開しているものです。